2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

(無題)

たったの一音たったの一文字たったの一色たぶんそれだけで十分

溜息

人並みの幸せを望みつつ 人並みの幸せなど望んでもなく ジゾイド気質の行き着く先 青の先端で 一粒の滴が揺れている

(無題)

なにも映さない瞳 なにも響かない耳 なにも歌わない唇 いまではもう ただの 乾き果てた ちいさな骸 幾億の塵となり 虚空へと舞い散る 最後の一粒 ちいさな かつての“わたし” 静かな空間 訪れの 予感

無題

みんなが すこしずつみんなが だれかのためにそしてだんだん だんだんゆがむえがお みんなが すこしずつみんなが だれかのためにだからはやく はやくじゆうになあれ

(無題)

光でも闇でもない灰色の空間有ることと、亡いこと在ることと、無いことなにもない終りも始まりもないただ漂っている 鏡は失われ“自我(わたし)”は どこにもいないさいごに残ったのはひとかけらの”自己(わたし)”